【2022年12月更新】
中絶薬の効果と副作用は?
日本では承認される?
厚生労働省はイギリスの製薬会社が承認申請をしている“中絶薬”を承認するのかどうか、その判断を巡る一連のニュースが2021年に話題になりました。もし、日本で承認が下りれば、今後中絶薬は瞬く間に広がっていくでしょう。(2022年12/5現在未承認)
中絶薬というと「薬を飲めば中絶が簡単に完了する」と思いますが、実は副作用やリスクがあり「費用が安いから」「手術しなくていいから」という理由だけで手に取るのは危険です。
では、中絶薬は、どのような薬なのでしょうか?以下でくわしく見ていきましょう。
中絶薬の詳細
現在、世界82の国や地域で、妊娠初期の中絶に経口妊娠中絶薬を使用することが認められています。2022/12/5現在、日本ではまだ未承認ですが、世界的に見ると中絶薬は認められている中絶方法と言えます。
中絶薬は手軽なイメージではあるものの、医師の処方が必須かつ入院して経過観察するよう求められているので、患者様がご自身で中絶を行うようなことにはなりません。自己判断による中絶薬の使用は危険なため、海外の市販や通販などで購入・使用することがないようお気を付けください。
中絶薬の効果
中絶薬は、ミフェプリストンとミソプロストールという2種の薬剤で構成されています。
中絶薬であるミフェプリストンを内服すると、黄体ホルモン(プロゲステロン)の働きが抑制されます。黄体ホルモンは、妊娠を維持するためには欠かせないホルモンなので、この働きが抑制されると妊娠の継続は不可能となります。
そこにミソプロストールを内服すると、子宮の収縮が促されて、子宮内容物が体外に排出されるという仕組みです。2つの薬剤の効果を組み合わせて、妊娠中絶を可能にしています。
中絶薬の失敗率は8%

中絶薬の内服で中絶が確実に成功するかというとそうではなく、およそ8%の失敗率があるとされています。
中絶薬には、腟からの大量出血といった副作用が起こるリスクがあることや、異所性妊娠である場合には、卵管破裂の可能性があります。また、万が一自己判断で服用されて失敗し、救急搬送された場合、症状によっては適切な処置が受けられない可能性もあります。
人工妊娠中絶手術に比べて中絶薬は費用が安く済むため、購入を検討されている方もいるかもしれませんが、中絶を簡単に行えるわけではないのです。中絶薬の失敗率や危険性などを理解し、自己判断での購入や服用は避けましょう。
中絶薬の副作用一覧
中絶薬の副作用は主に下記のような症状が挙げられます。
副作用 |
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中絶薬の危険性とは?
中絶薬を使用したときのリスクや危険性について、一緒に見ていきましょう。
大量出血で命の危険も!
中絶薬のリスクとして、腟からの出血が挙げられます。これが大量出血だった場合は、外科的処置を施さねばならないケースもあり、危険な状態になることが想定されているのです。さらには、大量出血が原因となって命を落とす可能性も否定できません。
個人輸入やネット通販での購入は?
中絶薬は、現在日本ではその使用が認められていません。もちろん、ドラッグストアなどの市販では購入できず、病院で処方されることもないです。また「刑法」によって、一般の人が堕胎することは、自己堕胎罪と呼ばれる罪にあたり、法律で禁止されています。これは、自分のお腹の中の胎児であっても変わらず適用される法律です。
そもそも中絶薬自体が2022/12/5現在未承認の薬で、たとえ母体保護法指定医の指導があったとしても使用することは禁じられています。
妊娠したかも?と思ったら
すぐに婦人科へ

日本では承認されておらず、大量出血の危険性もある中絶薬ですが、下記のような理由で使用を検討される方もいらっしゃいます。
- ・病院に行かずに中絶ができるから
- ・値段が安いから
- ・親にバレずに中絶できるから
しかし、中絶薬は命の危険を伴う大きなリスクがあり、万が一大量出血してからでは、適切な対処ができない可能性もあります。また、手軽に手に入ったとしても、確実に中絶できるわけではありません。妊娠したかも?と思ったら、自己判断で中絶薬を使用するのではなく、必ず婦人科を受診しましょう。
予期せぬ妊娠に悩む方に寄り添います
天神駅前婦人科クリニックは、プライバシーに遵守した環境で診察・手術を行っています。そのため、他の患者様に診察内容を知られることはありません。また、患者様のプライベートについて、余計な詮索をしたり、叱責したりすることもございません。
中絶薬は仮に承認されたとしても、入院して経過観察が必要とされており、失敗する方も一定数見られています。日帰り手術で確実性がある中絶手術と、手軽で費用も安い中絶薬では、比較するのはとても難しいですが、選択肢が増えることによって、患者様のご希望に沿った中絶が可能になっていくといえます。
望まぬ妊娠をされた場合、いつまでもお一人で悩まれてしまうと、中絶できる期間を過ぎてしまう可能性があります。妊娠に気づかれたら、できるだけ早く当クリニックにご相談にいらしてください。患者様のお気持ちに寄り添い、親身になってサポートをさせていただきます。
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